防爆構造について
防爆構造とは
石油精製、石油化学、化学合成プラントなどで可燃性ガスや可燃性液体の蒸気が空気中に放置され、空気と混合して電気火花や高温度の物体などの点火源に触れると、爆発や火災が起きる可能性が大きくなります。このような危険場所では、使用する計測機器も爆発を防止する構造のもの「防爆機器」を使用しなければなりません。
現在防爆電気機器は2種の規格を元に分類されています。1つは昭和44年労働省告示第16号の「電気機械器具防爆構造規格」によるもの、もう1つは同告示の一部を改正した平成22年厚生労働省労働基準局長通達基発0824第2号の「国際整合防爆指針」によるものです。
電気機械器具防爆構造規格に基づく表示記号
表示項目 | 記号 | 記号の意味 |
---|---|---|
防爆構造の種類 |
d
|
耐圧防爆構造 |
o
|
油入防爆構造 | |
f
|
内圧防爆構造 | |
e
|
安全増防爆構造 | |
i
|
本質安全防爆構造 | |
s
|
特殊防爆構造 | |
爆発性ガスの爆発等級 |
1
|
爆発等級1のガス又は蒸気を対象とする |
2
|
爆発等級1、2のガス又は蒸気を対象とする | |
3a
|
爆発等級1、2及び水性ガス・水素を対象とする | |
3b
|
爆発等級1、2及び二硫化炭素を対象とする | |
3c
|
爆発等級1、2及びアセチレンを対象とする | |
3n
|
すべてのガスを対象とする | |
爆発性ガスの発火度 |
G1
|
発火温度450℃を超えるもの |
G2
|
発火温度300℃を超え450℃以下の者 | |
G3
|
発火温度200℃を超え300℃以下の者 | |
G4
|
発火温度135℃を超え200℃以下の者 | |
G5
|
発火温度100℃を超え135℃以下の者 | |
G6
|
発火温度85℃を超え100℃以下の者 |
国際整合防爆指針に基づく表示記号
表示項目 | 記号 | 記号の意味 |
---|---|---|
防爆構造 |
Ex
|
新規格の防爆構造であること |
防爆構造の種類 |
d
|
耐圧防爆構造 |
o
|
油入防爆構造 | |
p
|
内圧防爆構造 | |
Ex
|
安全増防爆構造 | |
ia
|
本質安全防爆構造(0種場所で使用可) | |
ib
|
本質安全防爆構造(0種場所で使用不可) | |
s
|
特殊防爆構造 | |
防爆電気機器のグループ |
Ⅱ
|
工場、事業場用の者 |
ⅡA
|
分類Aのガス又は蒸気に適用 | |
ⅡB
|
分類Bのガス又は蒸気に適用 | |
ⅡC
|
分類Cのガス又は蒸気に適用 | |
防爆電気機器の温度等級 |
T1
|
最高表面温度が450℃以下 |
T2
|
最高表面温度が300℃以下 | |
T3
|
最高表面温度が200℃以下 | |
T4
|
最高表面温度が135℃以下 | |
T5
|
最高表面温度が100℃以下 | |
T6
|
最高表面温度が85℃以下 |
ガス検知器の防爆等級例
GX-2012型による防爆等級例
防爆等級:ExiaⅡCT4X
Ex | 国際整合防爆指針における防爆構造であることを示す記号 |
---|---|
ia | 本質安全防爆構造 |
ⅡC | 最小点火電流比(メタン=1)0.45未満 |
T4 | 可燃性ガス上記の発火温度の値が135℃~200℃以下 |
X | 別途、使用上の注意事項があることを示す記号 |
