二酸化炭素中毒
二酸化炭素中毒について
二酸化炭素ほど適用領域が多様なガスは他にはほとんどなく、二酸化炭素への関心と需要は高まっています。
二酸化炭素は自体に害はありません。また少量では無害ですが、高濃度の二酸化炭素ガスでは中枢神経が麻痺し、
呼吸停止状態に陥り最終的には死に至ります。
また労働安全衛生法でも、中央管理方式の空気調和設備を設けている建築物では二酸化炭素濃度の
計測が義務付けられています。
参考:(作業環境測定の基礎知識より)
二酸化炭素中毒の発生する場所
- 長時間使用されていない井戸等の内部など通風の不十分な場所での作業
- 地下貯蔵室、ワインセラー、サイロなど発酵による二酸化炭素が発生する場所
- 昇華して発生した二酸化炭素が滞留するドライアイスの保管場所

二酸化炭素の人体に与える影響
二酸化炭素 濃度(ppm) |
主な症状など |
---|---|
250-350ppm | 空気中における通常濃度 |
250-1000ppm | 換気が十分に施されている屋内の定常値 |
2000-5000ppm | 頭痛、眠気、倦怠感、注意力散漫、心拍数の増加、吐き気の発生 |
5,000ppm以上 | 作業場所としての限界値 |
>40,000ppm以上 | 酸素欠乏症誘発、脳へのダメージによる昏睡、最悪の場合死に至る |
二酸化炭素中毒を予防するポイント

換気
建築基準法及び建築物衛生法では、空調している室内空気の二酸化炭素濃度(容積比)が
100万分の1000(1000ppm)以下になるよう空気を浄化することが規定されています。
一般に室内の二酸化炭素の発生源は人間ですので、外気を取り入れることによって
発生した二酸化炭素を希釈します。
参考:(建築基準法施行令より)